2022年02月16日
頑張れ!
2月は「頑張れ!」がたくさん使われる時期かも知れない。
▼受験シーズンに加え、今季は北京五輪が開催中。メダル獲得に期待がかかる▼

▼望んだ結果になったなら「おめでとう」だが、「こんなはずじゃなかった」と肩を落とす人だっているだろう。そんな時に「元気出して頑張れ」と励まされても、元気が出るどころか、かえって崖っぷちに追い込まれるような気持ちになる▼私たちは知らないうちに「頑張る」ことが刷り込まれているようだ。肩に力が入るあまり、心が折れてしまう人はなんと多いことか。農林漁業者の自殺は毎年300人、篤農家のうつも多いという。そんなニュースに触れると、こちらの心も折れそうになる▼「頑張る」の語源は「我を張る」(『日本語源辞典』)ことから来ているとか。「自説を押し通す。頑固に意地を張る」との意味も。漫画家水木しげるさんは、「頑張らない」を貫いた。「いまの人たちは必死に働いて、いつも悲壮な決意を顔にみなぎらせているが、もうちょっと優雅にかまえたほうがいいかもしれんね。そんな顔では妖怪もこわがりますよ」と説いた(『がんばるなかれ』から)▼小欄も頑張らないで書いている。どうかきょうが優雅な日でありますように。
※日本農業新聞2022.02.16第一面「四季」より引用させていただきました。
▼受験シーズンに加え、今季は北京五輪が開催中。メダル獲得に期待がかかる▼

▼望んだ結果になったなら「おめでとう」だが、「こんなはずじゃなかった」と肩を落とす人だっているだろう。そんな時に「元気出して頑張れ」と励まされても、元気が出るどころか、かえって崖っぷちに追い込まれるような気持ちになる▼私たちは知らないうちに「頑張る」ことが刷り込まれているようだ。肩に力が入るあまり、心が折れてしまう人はなんと多いことか。農林漁業者の自殺は毎年300人、篤農家のうつも多いという。そんなニュースに触れると、こちらの心も折れそうになる▼「頑張る」の語源は「我を張る」(『日本語源辞典』)ことから来ているとか。「自説を押し通す。頑固に意地を張る」との意味も。漫画家水木しげるさんは、「頑張らない」を貫いた。「いまの人たちは必死に働いて、いつも悲壮な決意を顔にみなぎらせているが、もうちょっと優雅にかまえたほうがいいかもしれんね。そんな顔では妖怪もこわがりますよ」と説いた(『がんばるなかれ』から)▼小欄も頑張らないで書いている。どうかきょうが優雅な日でありますように。
※日本農業新聞2022.02.16第一面「四季」より引用させていただきました。
2022年02月16日
お雛様
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.02.16第一面より引用させていただきました。
目隠しをほどいてやれば
薄墨のひいなの眉の
息づくごとし 馬淵のり子『そっと置くもの』

立春を過ぎると「お雛様を出さなければ」と焦ってしまう。
木箱の蓋を開ける。薄闇のなかにお雛様が座っている。顔には目隠しの紙が巻かれている。それを震える指でおそるおそる解く。一年ぶりに光にさらされた細い眉と目。早春の光のなかで、その顔は息づいているかのように見える。
お雛様を飾る座敷は、しんしんと冷たい。けれど、春はそこまでやってきている。そんな実感が胸に迫る。(大辻隆弘)
※日本農業新聞2022.02.16第一面より引用させていただきました。
目隠しをほどいてやれば
薄墨のひいなの眉の
息づくごとし 馬淵のり子『そっと置くもの』

立春を過ぎると「お雛様を出さなければ」と焦ってしまう。
木箱の蓋を開ける。薄闇のなかにお雛様が座っている。顔には目隠しの紙が巻かれている。それを震える指でおそるおそる解く。一年ぶりに光にさらされた細い眉と目。早春の光のなかで、その顔は息づいているかのように見える。
お雛様を飾る座敷は、しんしんと冷たい。けれど、春はそこまでやってきている。そんな実感が胸に迫る。(大辻隆弘)