2023年08月29日

吾亦紅

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.29第一面より引用掲載させていただきました。
ゆつくりとかなしむために吾亦紅(われもこう)      
櫂未知子『カムイ』


 直接の動機は母の死をめぐるかなしみを詠んだものであろう。
 「三姉妹の真ん中ゆゑ母と寝し記憶なし。されど仮通夜だけは『扇風機弱めに母を独り占め』」というしみじみした句がある。
 吾亦紅は坊主頭のように萼(がく)がぎっしり集まり、花弁がない。紫がかった焦げ茶色。極めて地味な花だ。
 掲句の季語の斡旋に俳味がある。表記が自分を見つめている風情。
 かなしみは深まる情感である。喜びのように周りに広がる感情ではない。紅を凝視する。(宮坂静生)
  


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2023年08月28日

ユトリロ絵画展

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.28第一面より引用掲載させていただきました。

台風の逸(そ)れた朝(あした)にユトリロの巡回展は幕を開けたり  中井スピカ『ネクタリン』

 本州を直撃するのではないか、と恐れられていた台風は、幸いにも今朝、東の海上に去った。予定されていた展覧会は予定どおり開催されることになった。
 展示されるのはフランスの画家ユトリロの絵画たち。やわらかいタッチでパリの裏町を描いた彼の絵は、いかにも秋の季節にぴったりだ。台風が去る。ユトリロ展が始まる。秋の到来をそっと私に耳うちしてくれるかのように。(大辻隆弘)
  


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2023年08月26日

御射山祭り

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.26第一面より引用掲載させていただきました。
芒(すすき)さへ花と見られて穂屋祭(ほやまつり)  
    井月『井月全集』


 御射山祭(みさやままつり)が始まる。諏訪大社の秋の祭りで、穂屋祭ともいう。8月26日から28日まで3日間。祭りでは芒を神さまに供え、青萱(あおかや)や芒で葺いた穂屋を建て神官や氏子が参籠(さんろう)する。
 「をばなふくほやのめぐりの一村にしばしさとある秋のみさ山」(玉葉集)と鎌倉時代の大祝金刺盛久に詠われ、穂屋の回りに集落ができたほどのにぎわいだという。
 井月は芒(尾花)を讃えた。普段は見向きもされない芒がこの日ばかりは晴れ舞台「花」(華)だと詠む。
 風流心がある。  (宮坂静生)
  


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2023年08月25日

七尾線

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.25第一面より引用掲載させていただきました。
七尾線なつ草しげる切崖(きりぎし)に白百合たかくさやかに咲けり    秋山佐和子『西方の樹』

 JR七尾線は、能登半島の西岸をゆっくりと北上する路線である。
 晩夏、作者はそれに乗って北に向かう。右側の窓には、切り立った崖が見える。そこには、白い百合が数多く咲いている。濃い緑の夏草のなかでその白はいっそうくきやかで美しい。
 列車が走る風に煽られて、長い茎の上に咲く百合はゆっくりと揺れる。作者の眼には、その白が波打つように感じられたのであろう。そんな旅の一シーンが浮かぶ歌。(大辻隆弘)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 11:36Comments(0)出来事

2023年08月24日

地蔵盆

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.23第一面より引用掲載させていただきました。
籤引き(くじびき)は当たりばかりや地蔵盆    吉岡麻琴『琴柱』

 今日はお地蔵さんの縁日、地蔵盆である。関西が盛んで、掲句も京都府生まれの作者の地蔵盆詠。
 仏像では寺の境内に立つ六地蔵が親しい。人間の六つの迷いを六道の辻に立ち救ってくださる仏で、子どもの守り仏として知らされる。
 京都は8月16日の大文字の送り火も終わり、秋立つ気配の中で明るく灯された地蔵堂の祭りが楽しい。
 子ども集めの籤引きがある。空籤なし。どの子にも夢を持たせていいどすなあと地蔵廻りのお内儀の声が聞こえるようだ。(宮坂静生)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 09:30Comments(0)出来事

2023年08月23日

どぶ川

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.23第一面より引用掲載させていただきました。
東京のどぶ川に美しき名が多し逢初川、桜川、思川  
    長谷川莞爾『遍路笠』


 逢初川。桜川。思川。なんて美しい名前なんだろう、と思う。調べてみると、逢初川は神田鍛冶町を流れ、桜川は港区愛宕を流れ、思川は台東区を流れる川だったらしい。
 作者は古い文献を見ながら、明治の東京にさまざまな川が流れていたことを知ったのだろう。ほとんどの川は埋められたり暗渠となったりして今は見えない。大都会のビル街の地下に、ひっそりと流れ続ける小さな川のせせらぎ。(大辻隆弘)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 09:36Comments(0)出来事

2023年08月22日

カーナビ

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.08.22第一面より引用掲載させていただきました。
地図のうへに道は途絶えて逃げ水の角を曲がれといふナビの声   濱松哲朗『翅ある人の音楽』

 更新をしないまま古いカーナビを使っていると、自分の車のアイコンが道なき道を走っていることがある。作者のカーナビもちょっと古かったのだろう。
 新しい道はまっすぐ続いている。作者が運転する自動車のフロントガラスの前には、逃げ水がゆらゆら揺らめいている。それなのに、カーナビはここで左に曲がれ、と言ってくる。違うやん、とナビに突っ込みを入れても相手は知らんぷり。(大辻隆弘)
   


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 09:04Comments(0)出来事

2023年08月19日

つながりワーク研修会

「つながりワーク研修会」
地域の見守り・支えあいが地域を守ります
8月19日(土曜日)島学区各町自治会長・民生委員・ふれまち協力員・どないしてはるメンバー約30人の参加で「つながりワーク研修会」を開催しました。




ご近所の見守り支え合いが地域を守ります。誰もが自分らしい生活を最期まで送るためには、制度やサービスだけでは不十分です。地域には老若男女さまざまな人が暮らしています。地域で気軽に声を掛け合い、見守り合い、支え合うことが大切です。先ずは「気づく」ことから始めましょう。当日は市社協より村北知詠子さんと村川君代さんをファシリテーターとして迎え研修会は進められました。ワークブックに沿って4つの演習が展開されました。途中話が盛り上がり、静止するのに苦労されるほど、参加者は思い々に意見を述べられました。

  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 13:59Comments(0)学区まちづくり協議会事業

2023年08月19日

「まちづくりはハーモニー」

【人権とコンサート】
住みよいまちづくり推進講座開催!
8月18日(金)20時から島学区住みよいまちづくり推進講座〜まちづくりはハーモニー〜講師:ほっとらいん さんが開催されました。
平尾美季さんの郷愁を誘う西の湖に広がるヨシで作ったヨシ笛は、まるで風の声のような美しい音色で私たちの心に響きます。
その横には、ギターでやさしいハーモニーを奏でる夫の平尾卓志さん。



今夜の人権とコンサートを組み合わせたイベントでは、音楽を通じて人権に関するメッセージを伝えたり、社会的な問題に注意喚起をしたりすることが行われました。音楽は感情を共有し、人々を結びつける強力な手段で、人権に関するテーマをアートとエンターテイメントを通じて広めるのに効果的な方法なんだなぁ。。とあらためて思います。(文責:重久絹子※前まち協事務局職員)

  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 07:23Comments(0)学区まちづくり協議会事業

2023年08月18日

手作りおやつクッキング

「おやつクッキング教室」
島学区健康推進協議会
簡単なおやつレシピで、みんなでおやつをつくろう!
夏休みを利用して子どもたちを対象に「おやつクッキング教室」を 8月17日、18日に開催しました。
メニューは「大学芋」と「包みパン」(ピザ風)です。自然食材を使用した昔ながらのおやつ作りを、子どもと大人が、楽しみながら調理しました。完成後は、参加者(健康推進協議会と更生保護女性会のメンバー)が子ども達と一緒に、 美味しくいただきました。





  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 17:58Comments(0)学区まちづくり協議会事業