2022年01月11日

山茶花(サザンカ)

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.01.11第一面より引用させていただきました。
亡きのちをせばまりてゆく齢の差のあはひ染めあぐさざんくわの朱(あか) 
古谷智子『ベイビーズ・ブレス』


 山茶花の花もそろそろ終わり。花びらが、広い範囲に散って、地面を赤く染めている。作者はそれを見て亡き母を思う。死んでしまった母はもう齢(とし)を取らない。自分だけがひとり齢を取る。差はせばまってゆく一方だ。山茶花の落花を見ながら、作者はそんな感慨に耽(ふけ)ったのだろう。
 冬の庭は色あいに乏しい。山茶花だけは白や赤の色で庭を染め上げてくれる。その色彩の背後に永久に変わらぬ母の笑顔が見える。(大辻隆弘)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 13:26Comments(0)出来事

2022年01月11日

十日戎

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.01.10第一面より引用させていただきました。
にぎやかに来る宝恵籠(ほえかご)のふれの衆 高浜年尾『年尾句集』

 今日は十日えびす。「ほいかご、ほいかご」の道中囃子が聞こえてくるようだ。宝恵籠とは大阪今宮戎神社の初戎に宗右衛門町のおねえさん方が乗って参詣する駕籠のこと。縁起を飾り、紅白柱の華やかな駕籠、黒紋付きがお似合いの芸妓。道中、正月気分を振り撒き満点。掲句はその振れの衆の演出を描く。
 同時作「宝恵籠のをんなはさのみ良からずも」は厳しい。どうかほどほどに。作者には「宝恵籠は夜こそよければ見に行かん」もある。余程好きであったか。(宮坂静生)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 09:21Comments(0)出来事