2022年08月20日
日向水
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.08.20第一面より引用掲載させていただきました。
あのころの時はゆっくり
日向水 佐藤博美『想』

日向水が懐かしい。いまではシャワーから温水が必要な時にはたちどころに出る。当たり前に慣れて久しい。「大盥(たらい)に揺らめいていた水。百年も前のような気がする」と自註(ちゆう)にある。
百年経ったのかと超スピードの世を実感する。太陽光発電の時代。田舎暮らしでも、僅かばかりの胡瓜やトマトの苗に灌水をとバケツに日向水を作っておいたところ、ボウフラが湧くと注意された。盥に日向水どころではない。世の中よりも地球が変わってきたのである。(宮坂静生)
※日本農業新聞2022.08.20第一面より引用掲載させていただきました。
あのころの時はゆっくり
日向水 佐藤博美『想』

日向水が懐かしい。いまではシャワーから温水が必要な時にはたちどころに出る。当たり前に慣れて久しい。「大盥(たらい)に揺らめいていた水。百年も前のような気がする」と自註(ちゆう)にある。
百年経ったのかと超スピードの世を実感する。太陽光発電の時代。田舎暮らしでも、僅かばかりの胡瓜やトマトの苗に灌水をとバケツに日向水を作っておいたところ、ボウフラが湧くと注意された。盥に日向水どころではない。世の中よりも地球が変わってきたのである。(宮坂静生)
2022年08月20日
蔦の葉
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.08.19第一面より引用掲載させていただきました。

這い上がる蔦の葉並を風が撫で葉裏に声の湧きたつごとし 今井恵子『運ぶ眼、運ばれる眼』
蔦の勢いがすざましい。どんどん伸びる蔓は家の壁面を覆い、窓や壁は蔦に埋もれる。まるで蔦が家の主になったかのようだ。風が吹く。蔦の葉が揺れる。蔦の葉の裏はうす白い。
その白がひとすじの道を作って壁の表面を渡ってゆく。サワサワサワという葉音は、まるで人間がささやいているかのようだ。
八月も後半。朝や夕方には少しだけ涼しい風が吹くようになった。やがて、この蔦が紅葉にかわる秋が来る。(大辻隆弘)
※日本農業新聞2022.08.19第一面より引用掲載させていただきました。

這い上がる蔦の葉並を風が撫で葉裏に声の湧きたつごとし 今井恵子『運ぶ眼、運ばれる眼』
蔦の勢いがすざましい。どんどん伸びる蔓は家の壁面を覆い、窓や壁は蔦に埋もれる。まるで蔦が家の主になったかのようだ。風が吹く。蔦の葉が揺れる。蔦の葉の裏はうす白い。
その白がひとすじの道を作って壁の表面を渡ってゆく。サワサワサワという葉音は、まるで人間がささやいているかのようだ。
八月も後半。朝や夕方には少しだけ涼しい風が吹くようになった。やがて、この蔦が紅葉にかわる秋が来る。(大辻隆弘)