2023年06月13日

梅雨雲の隙間から指す光

おはよう今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.06.13第一面より引用掲載させていただきました。
六月の千枚通し湖を刺す     朝吹英和『青きサーベル』

 磯貝碧蹄館の俳句「鐵骨を組む白桃の内部かな」に感心した。白桃の中に刻まれた立派な実がある。「鐵骨を組む」とは実を連想する。
 作者の師匠は碧蹄館。馬琴等と題した激しいダンスを演じる師匠ゆずりか、句には鍼のような鋭さがある。
 掲句の「湖を刺す」とはなにか。
 千枚通しが湖を刺すとは実際にはあり得ない。「六月の千枚通し」から暗喩と見当が付く。厚い梅雨雲を通して湖に射す光を思い浮かべる。赤い血ではなく、青い波がたつのもちょっとお洒落。(宮坂静生)
  


Posted by ゴンザレスこと大西實 at 08:48Comments(0)出来事