2024年05月23日
蟻地獄から蜃気楼
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2024.05.23第一面より引用掲載させていただきました。
森閑とわが身に一つ蟻地獄 長谷川櫂『太陽の門』

作者が『長谷川櫂自薦五百句』をまとめ上梓(じょうし)した。中に掲句がある。近年の作だ。季節は異なるが、これも近作に「我もまた森閑たるや蜃気楼」がある。蟻地獄から蜃気楼へ気持ちの変化がわかる。
わが身の中にある蟻地獄。凝視しひんやりとした思いになる。蟻が次々に擂鉢状の底へ落ち鋭い口で喰われる地獄の想像は暗い。皮膚癌を好評しているから当然、身の異変がそれか。ところが、蜃気楼の句はわが身自体が幻だという。深い。はては身ばかりではなく存在も。(宮坂静生)
※日本農業新聞2024.05.23第一面より引用掲載させていただきました。
森閑とわが身に一つ蟻地獄 長谷川櫂『太陽の門』

作者が『長谷川櫂自薦五百句』をまとめ上梓(じょうし)した。中に掲句がある。近年の作だ。季節は異なるが、これも近作に「我もまた森閑たるや蜃気楼」がある。蟻地獄から蜃気楼へ気持ちの変化がわかる。
わが身の中にある蟻地獄。凝視しひんやりとした思いになる。蟻が次々に擂鉢状の底へ落ち鋭い口で喰われる地獄の想像は暗い。皮膚癌を好評しているから当然、身の異変がそれか。ところが、蜃気楼の句はわが身自体が幻だという。深い。はては身ばかりではなく存在も。(宮坂静生)
Posted by ゴンザレスこと大西實 at 08:55│Comments(0)
│出来事
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