2024年04月04日
奈良の黄砂
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2024.04.04第一面より引用掲載させていただきました。
いにしえの大路煙らす黄砂かな 森田純一郎『街道』

天平の昔から春先になると、奈良の都大路は大陸からの黄砂で眼路が遮られたであろう。唐招提寺も薬師寺も甍(いらか)が黄色い土で覆われたにちがいない。これが、ユーラシアの大陸の東端に紐のように連なる日本の免れがたき宿命であった。
のちに「大東亜帝国」(大学群ではない)、あるいは「大東亜共栄圏」と力んでみても、我が国への「大唐帝国」からの文化的強圧よりも、自然の威力は大変なものであったと想像される。たかが一句であるが、「黄砂」の影響は今も大きい。(宮坂静生)
※日本農業新聞2024.04.04第一面より引用掲載させていただきました。
いにしえの大路煙らす黄砂かな 森田純一郎『街道』

天平の昔から春先になると、奈良の都大路は大陸からの黄砂で眼路が遮られたであろう。唐招提寺も薬師寺も甍(いらか)が黄色い土で覆われたにちがいない。これが、ユーラシアの大陸の東端に紐のように連なる日本の免れがたき宿命であった。
のちに「大東亜帝国」(大学群ではない)、あるいは「大東亜共栄圏」と力んでみても、我が国への「大唐帝国」からの文化的強圧よりも、自然の威力は大変なものであったと想像される。たかが一句であるが、「黄砂」の影響は今も大きい。(宮坂静生)
Posted by ゴンザレスこと大西實 at 07:12│Comments(0)
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