2023年04月07日
春愁
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.04.07第一面より引用掲載させていただきました。
髪おほければ
春愁の深きかな 三橋鷹女『向日葵』

春の物憂さをいう春愁は満ち足りた季節への哀歓であろう。突き詰めれば、どこかに男性よりも女性の体質的な鋭さが感じられる。掲句がそれ。男性が「髪薄ければ春愁の深きかな」では詩にならない。豊に恵まれたことへの精神的な貴族制からの反発ではないか。贅沢の野暮ったさを嫌う思いに通じる。
魔女は生きる激しさを「一句を書くことは一片の鱗(うろこ)の剝脱である」と書いた。とびきり優れた作者でなければいい得ない生理的な感性の凄さがここにはある。(宮坂静生)
※日本農業新聞2023.04.07第一面より引用掲載させていただきました。
髪おほければ
春愁の深きかな 三橋鷹女『向日葵』

春の物憂さをいう春愁は満ち足りた季節への哀歓であろう。突き詰めれば、どこかに男性よりも女性の体質的な鋭さが感じられる。掲句がそれ。男性が「髪薄ければ春愁の深きかな」では詩にならない。豊に恵まれたことへの精神的な貴族制からの反発ではないか。贅沢の野暮ったさを嫌う思いに通じる。
魔女は生きる激しさを「一句を書くことは一片の鱗(うろこ)の剝脱である」と書いた。とびきり優れた作者でなければいい得ない生理的な感性の凄さがここにはある。(宮坂静生)
Posted by ゴンザレスこと大西實 at 08:26│Comments(0)
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