島学区まちづくり協議会瓦版

「ちゃぶ台返し」と言えば、漫画「巨人の星」

主人公の父親、星一徹を思い浮かべる人も少なくなかろう。しかし原作漫画で、一徹が意図して行為に及んだことは一度もないと、コラムニストの堀井憲一郎さんは書く▼誤解の元は、一徹が息子・飛雄馬に手を上げた場面。近くのちゃぶ台が傾いて皿が滑り落ち、表間の姉・明子も驚くが、ちゃぶ台はひっくり返っていない。この場面がアニメのエンディングに使われ、繰り返し放送されるうちに「ひっくり返した」と誤解されるようになったらしい▼近頃、確信犯的「ちゃぶ台返し」を疑わせる声が永田町で聞こえる。（中略）衆院小選挙区の定数変更案「十増十減」である。大都市圏で十増、農村部などで十減する案だ。農村部は自民の地盤、党利党略のにおいがしなくもない▼前述の場面で一徹が怒ったのは、鍛錬をめぐる父子の約束を飛雄馬が破ったから。今どき暴力は許されないが、この人は名にたがわず、』筋が通らぬことを嫌う。細田氏らも意図するところを、面と向かって説明できるだろうか。
※中日新聞2022.01.14第一面「中日春秋」より一部引用させていただきました。