五月雨

ゴンザレスこと大西實

2024年05月25日 09:00

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2024.05.25第一面より引用掲載させていただきました。
五月雨や山の温泉(いでゆ)のささ濁り    
         上原三川(さんせん)『上原三川俳句集』


 しっとり五月雨。山の温泉が少し濁る。この着眼の素朴、地味加減。
 明治期の子規が始めた新鮮な俳句を『新俳句』と称し、出版し、直野碧玲瓏とともに、全国に広めた先覚者上原三川。わが愛誦句(あいしょうく)である。
 松本の奥座敷にあたる浅間温泉に句碑がある。宿痾療養の地であった。
 掲句は五月雨に因み5月に紹介したが、三川の命日は明治40年6月25日。42歳。小学校の校長先生。
 孫にあたる戦没学徒上原良司(「きけわだつみの声」)が慕っていたことは知るよしもない。(宮坂静生)


関連記事