石鎚山登攀の夢

ゴンザレスこと大西實

2024年01月30日 07:43

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞第一面より引用掲載させていただきました。
靄(もや)ごもる石鎚仰ぐ
   初三十日(はつみそか)
    
                  加藤耕子『自然』


 初三十日、春隣の季節である。
 暖国四国とはいえ、海抜1982㍍の名山石鎚の冬は厳しい。1月も末を迎え、潤んで靄がかる。信仰の山だけに、ほっと気持ちが和む。
 松山に行くたびに仰ぎ、いつか登りたいと願い、果たせないできた。
 山国に育ちながら、山への憧れが強い青年期が戦後の飢餓時代と重なり、山岳縦走の余裕がなかった。いつでも登れると思ったのである。
 しかし、山は苦しいとき、飢える気持ちで登るのが最高ではないか。石鎚登攀は夢であった。(宮坂静生)


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