年賀状
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2023.01.17第一面より引用掲載させていただきました。
年賀状もどりて来たり転居先不明の印を赤く押されて
磯田ひさ子『ヒアシンス』
年末に出した年賀状が、転居先不明で帰ってくる。相手は自分が知らぬ間に転居していたのだ。
返ってきたハガキを見て、作者は複雑な思いになる。「あんなに親しくしていたのに、なぜ私に転居を知らせてくれなかったの」。ちょっとした失望感が胸に湧き上がる。
年賀状は一年に一度、その人との絆を確かめる機会。いつの間にか途切れてしまっていた絆を知る機会でもあるのだ。(大辻隆弘)
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