朧(おぼろ)

ゴンザレスこと大西實

2022年04月14日 08:37

おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.04.14第一面より引用させていただきました。
少年の脱臭されていて朧(おぼろ)   松井国央『流寓』

 わが夫婦の金婚祝いの句集に、と思ったが妻は俳句嫌い。俳句に費やすエネルギーを仕事に向けてくれれば、老後はもっと楽に暮らせたのに、といわれる。大学の芸術科卒、三木鶏郎企画研修所のCMプロディューサーとして活動したご仁。俳句歴は高校1年以来65年とか。自称道楽俳句というがさて。
 掲句は今時の草食系少年を描いているだけではない。どこかに、わが少年時代への自己省察がおありか。
「朧」に芯がある。いまに見ていろとの期待がある。
                (宮坂静生)


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