「よだかの星」宮沢賢治
おはよう!今日の名歌と名句
※日本農業新聞2022.03.17第一面より引用させていただきました。
夜だか鳴き、オリオンいでて、あかつきもちかきお伊勢の杜をすぎたり 宮沢賢治『宮沢賢治全集』
大正五年三月、十九歳の宮沢賢治は伊勢神宮に参拝した。そのときの印象を記したのがこの歌。空には沈みかけのオリオン座が冷たく輝いている。オリオンはギリシャの狩の神。夜鷹の声が聞こえる森で、オリオンが天照大御神と出会う。そんな多国籍的な作品世界がいかのも賢治的。夜鷹といえば、賢治が書いた「よだかの星」という悲しい童話を思い出す。百年以上前、賢治が見上げた夜空にもその星は輝いていたのだ。
(大辻隆弘)
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